2010年6月13日日曜日

書籍スキャン雑感

最近、特にiPadの発売以降、ScanSnapなどのドキュメントスキャナを使って手持ちの書籍を電子化してしまおうという動きが一部で高まっています。
かくいう私も、ScanSnapの初期型発売当時に手を染め、その後HDDの破損によりデータを失ってからはしばらくしてなかったのですが、ちょっとやる気が再燃してきたので再開してます。

で、まあ、ある程度やって、現状の環境のメモを起こしておく。
これから始めよう、始めたけどあんまりうまくできないという人は参考に。


・ドキュメントスキャナ
とりあえず、FUJITSUのScanSnap S1500を購入。

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500


特徴は読み込みの早さ、二重読み込みのしにくさです。
価格がそれなりにするので、購入する際は他の人のレビューや他の製品と比較して自分で納得してから購入しましょう。
ちなみに、ドキュメントスキャナは原稿読み取り時にどうしても歪みが発生します。メンテも面倒です。そのへん納得できない人はあきらめるか、フラットヘッドで1枚1枚スキャンしたほうが良いです。


・裁断機。
前から持っている。PK-513を使用。
今は最新のPK-513Lが出ています。

プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106


これも値段が高いので購入は慎重に。
かなりでかいし邪魔なので、置き場所が無い人はやめておいた方が良いです。
あと厚さは1.5cm程度までしか切ることができないので、それ以上の場合は自分でカッターなどで分割してから裁断する必要があります。
かなり切れるので取扱は注意。特に小さいお子さんとか居る人は本気で気をつけておいた方が良い。


・スキャン
S1500の付属ソフトは100ページまでしか処理できないという制限があります。
スキャンした画像を画像として取り込み、何もしないのであれば100ページを超えて読み込めます。(実際には読み込みにくくなりますが)
私の場合、取り込んだものは画像として保存しておきたかったので、ファイル形式はJPEG。
読み取りモードはスピード重視でスーパーファイン(エクセレントは極端に遅くなるので選択しません)。
カラーモードは、白黒原稿はグレー、それ以外はカラーで読み込みます。
まあこの辺は好みで。

・画像補正
読み取り後の画像補正は、こだわるときりがないですが、とりあえず、気軽に、白黒原稿の見栄えを良くするために、Ralphaを使って補正します。

http://nilpo.sitemix.jp/ralpha/

大量のファイルも高速に処理してくれます。
Ralphaは現状フリーウェア。シェアウェア版のPlusもありますが、フリー版で問題ないです。(*一部記述修正)

細かい使い方はそんなに難しくないので省略。

このRalphaでやることですが、リサイズとトーンカーブの調整です。(あとグレースケール化)
スーパーファインでA4雑誌を読み込んだ場合、だいたい縦3000ピクセルほどになっていると思いますので、これを好みのサイズにリサイズします。私は1200ピクセルほど(40%)に縮小しています。
トーンカーブの調整は、グレースケールで読み取った原稿の白と黒をはっきりさせることと、裏移りを軽減させる目的です。色調補正でもできますが、パラメータが多いので個人的にはトーンカーブの方が調整しやすかったので。
私が使っているパラメータは、グレーだとこんな感じ
--
[ToneCurve]
RGB=0,0,36,0,52,8,100,86,163,184,203,243,218,255,236,255,255,255
Red=0,0,255,255
Green=0,0,255,255
Blue=0,0,255,255
Luma=0,0,255,255
Chroma=0,0,128,128,255,255
--
カラーではこんな感じです。
--
[ToneCurve]
RGB=0,0,240,255,255,255
Red=0,0,255,255
Green=0,0,255,255
Blue=0,0,255,255
Luma=0,0,255,255
Chroma=0,0,128,128,255,255
--
いじり過ぎると薄いトーンが消えたり、黒のグラデが塗りつぶされたりするので自分でよしとするパラメータを見つけてください。

その結果ですが、グレースケール画像だとこんな感じ。
元素材

変換後

カラーではこんな感じ。
元素材

変換後

この方法では、トーンや他の色が被っている部分の裏移りはあまり軽減できないのですが、まあ、気軽に修正できるという意味で費用対効果はそれなりかと。
このあたり、こだわるとホント際限が無いので、自分で納得する方法を見つけてください。

なにもしないという選択肢もありかと思います。